つけまつけない

20代OLのやんごとなきブログ

『女子と就活』を読んで

女子と就活――20代からの「就・妊・婚」講座 (中公新書ラクレ)という本

を読みました。主に就職活動をしている女子学生に向けて書かれていて、就活の先にある結婚や妊娠を含めたライフプランの構築を提起する1冊になっています。

 

新卒就活をする22歳くらいの年齢で、結婚して子供を産んで…というのをはっきりイメージできる大学生って多くないと思います。世間ではワークライフバランスだとか、女性活用のなんたらとか少しづつ話題にはなってきています。しかし働く女性たちはどうやって仕事と家庭の折り合いをつけているのか、はたまた最初から折り合いをつけるのをあきらめているのか、実際のところはどうなのかということは普通に大学生活送っていても見えてきませんよね。会社説明会で出てくる女性社員はモデルケースではあるのでしょうけど、同じように自分ができるかどうかイメージがつかなかったりします。また、現在幹部クラスだったり役員クラスの女性社員は、いろいろなものを犠牲にしながら男性社員と張り合ってポストを手にしていることも少なくないといいます。彼女と同じような働き方ができるか?と考えたときに、そうもいかないな…と思うこともあります。

どっちにしろ言えることは、これから先結婚して専業主婦になるというのは夢物語のような話であるということです。私の母は専業主婦です。晩婚かつ高齢出産だったため体力的にもパートに出れず、父の稼ぐお金で家族4人暮らしてきました。学校から帰ってきたらいつも母がいる、という環境はとても安心できたし自分も子がいたらそうしてあげられたらとも思います。でも、父が毎日仕事のストレスで体調を壊したり交通事故にあって長期療養になった時、片働きのリスクの大きさを幼いながら感じていました。また、母が常々「お金がないってみじめよ。」と言っていたこともあって、結婚したり子を持ったりしても働こうと思うようになったのだと思います。

ただ、社会がまだまだその流れに追いついていないというのは言うまでもありません。男女間の意識のズレだったり、女性の同士でも世代が違うと人生観や仕事観が違ってくるのでしょうから、制度を表面上整えたって活用されないまま結局何も変わらないこともあるでしょう。『女子と就活』には自らの経験から社会を変えようと取り組む女性たちの事例がいくつか紹介されています。会社に見切りをつけて起業していきいきと働くことは簡単ではありませんが、そのような女性たちの活躍は今後もっと広がっていくのではないかと思います。自分の未来は自分で切り拓いていかないといけないんだ、と改めて感じました。

これから社会に出て働いていくにあたって、ビジネス書やいわゆる自己啓発書なんかを読んでみたりするのですが、その度に、本から得た知識をどう消化して実生活に生かしていくのかは自分次第であるという至極当たり前のことに気づかされます。受け身の生き方から、自ら考え行動する攻めの生き方にシフトすること。今わたしに足りない点はここにあるのではないかと思います。